(ここから)
19話でルルーシュから向かった感情が返される事なくユフィに着地したのに正直少し凹んでいたんですがユフィの「生きて」はルルーシュの「生きろ!」がなくちゃいけなかった(スザクが多分あのまま突っ込んでいってた)んだなあと思うとルルーシュの気持ちはちゃんとスザクに着地してたのかと泣けました。
(/ここまで)
ルルーシュはホントに与えるだけの愛情だけどそれできっと本人は満足なんだろうな。きっとルルはスザクがそこにいてくれたら別に自分が隣にいなくてもいいんだろう。スザクが愛されすぎ。この皇族キラー!笑
で、上の話とは全く関係ない20話派生のスザルルとユフィの小話を続きからにおいておきます。ノリが軽い。
いい加減メモの小話もちゃんとまとめてサイトにアップしよう。
「そういえばスザクはルルーシュと知り合いなんですよね」
あっさりとなんでもないことのように言われたそれにスザクは思わず持っていたティーカップを握りつぶしそうになった。え、何?バレてるの?もはや疑問系ですらない確認の問いかけに恐る恐る主の顔を見ればユーフェミアは確信したと微笑んだ。それにまたひと筋、汗がスザクの頬を伝う。まずい、縁を切られる。壮絶なまでの優雅な笑顔で華麗に三行半を突きつけてくれるだろう幼馴染を想像してスザクはゾッとした。事実想像だけではすまないだろう。彼は絶対にスザクを切り捨てて皇室から身を隠すに決まっている。それは嫌だ。まずい。
「な、何のことですか?」
「隠さなくて大丈夫ですよ」
必死で惚けようとした声にも、うふふ、と笑って返されるのを聞いて女の子って怖いと今更ながらに思い知る。これはアレだ。セシルに睨まれたロイドみたいな。穏やかさを失わない彼女の笑顔を決して直視しようとしない上司の気持ちをこんなところで思い知ることになるとは思わなかった。内心情けないだなんて馬鹿にしていてごめんなさいロイドさん。
ユーフェミアの笑顔から咄嗟に顔を背けたスザクを気にした様子もなく彼女は上機嫌な声音でうきうきと問い詰めてゆく。
「八年前にルルーシュとナナリーが預けられていたのはスザクのお家だったのでしょう?」
「え、いや…あの」
「……二人とも可愛かったでしょう?」
「そりゃあもう!」
戸惑いを察しようともしないユーフェミアに、どうこの場を切り抜けようと思っていたスザクだったが最後の問いかけには半ば反射のように力強く頷いてしまった。あの二人が可愛くないはずがないじゃないか。同意した自分を見て満足そうに頷く彼女に、しまったと後悔したが今更遅い。
「あ、あのユーフェミア殿下」
「ええ大丈夫です。誰にも言ってません。スザクに確認したかっただけです」
心得ていると微笑むユーフェミアにとりあえずの心配はしなくても大丈夫かと息をつくが彼女の言葉に疑問は残る。「確認?」と問い返せばユーフェミアは尚も笑みを深くした。わかっちゃったんです、と先日開き直ったらしい彼女の笑顔は以前とは何かが違って見え、やはり女性は化けるものだなとスザクは場違いにも感心してしまう。彼女はなんていうかこう、凄みが増したって言うか
「スザクはルルーシュのこと好きなのでしょう?だから私、ルルーシュとスザクが幸せになれる世界、つくりますね!」
はっちゃけちゃった、っていうか。
「ちょ、え?ユーフェミア様?!」
「大丈夫、大丈夫です。スザク。ルルーシュと貴方とナナリーと私と皆で!」
笑える世界にしましょう?
本当に何があったんだこの人。ユーフェミアの突然の宣言に困惑しつつもスザクは頷いた。まあ幼馴染が幸せならそれでいいか。彼と彼女が一緒にいるなんてきっとお花畑じゃないだろうか。つい先日その対面を自分が間近で見ていたとは夢にも思わないスザクはこの兄妹の邂逅を夢想した。詰まる所現実逃避、考えることの放棄である。だって急にどうしちゃったのユーフェミア様。
スザクの叫びに答えはない。
何時だってこんなノリ…。