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感想/ジャンル入り乱れ/ネタバレ注意/半分は妄想
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まだまだ続くシュナ様妄想。の欠片。
本当はノベルページにアップしようとしてたけど分類に迷ったのでとりあえずこっちにあげておきます。
18話後を捏造しているシュナイゼルとロイド


あ、あとサイトのカウンターほうが三万を越えていました。こんなところでアレですがお礼を言わせていただきます…!ありがとうございました!!

遠くから、しかし確実に近づいてくる足音にシュナイゼルは、やはりきたか、とその形のいい眉をしかめた。バタバタと遠くからでもわかる乱暴な足取りはその人物が心底怒っている事を示していたしシュナイゼル自身、その理由は解り過ぎるほどわかっていた。気が重い、と頬肘を付きため息を吐く。今からでも警備兵に通すなと一言伝えれば奇襲は回避できるだろうがそれは所詮その場しのぎにしかならない。そもそも相手が己の友人であり部下であるからこそ顔パスを許していたのだから今更それを撤回させるのも気分が悪い。どうしたものかな。気を紛らわせるために積み上げてある書類を手にしたところで丁度扉が蹴破られるような勢いで開けられた。ノックはなし。命知らずなと考える。

「シュナイゼル・エル・ブリタニアァアアアアア!!!!!!!」

技術将校が良く頑張った。自分の名前を叫んで入って来たまでは迫力・気合共に十分だったがそこで体力を使いきったらしく肩で息をしている友人にシュナイゼルは思わず拍手してしまう。それに常ならば喜んで乗ってくる男が今は怒りを顕にした目でシュナイゼルを睨みつけている。もっともそれは走ってきたために乱れた髪と疲れを隠しきれていない表情のせいで凄みは無いに等しいが。ぜーぜーと苦しそうに必死で酸素を取り込もうとしている友人にシュナイゼルは机の上にあった水差しから水を注ぎ渡してやる。それを引っ手繰るようにして受け取ったロイドは喉を潤すとようやく落ち着いたらしく改めてシュナイゼルに向き合った。普段は表情すら大して変わらない飄々とした様子はどこへやったのか。人間らしい怒りに染まったアイスブルーにシュナイゼルは珍しいものを見たと微笑んだが悲壮と怒りに狂っているロイドは気づかない。

「アンタ何してくれたんですか!!いくらスポンサーで第二皇子で、超!偉いからってやって良いことと悪いことがあるでしょうが!!!!」
「ああ、悪かった」
「…は」

あっさりと自分の非を認める言葉を吐いたシュナイゼルにロイドは思わず「ワンモア、」と呆けたような顔で呟いた。それにシュナイゼルは望み通り先の言葉を繰り返してやる。悪かった。ついでに尚更殊勝に聞こえるように目を伏せ悲しそうな顔までつけてやる。

「お前の最高傑作とそのパーツを囮に使って本当にすまなかった。しかしありがとう………とでも言えばいいかな?」
「やっぱ嘘かこの狐!!!!!!!!!」

しれっとした風に言えば、当たり前だが前以上の勢いで逆上したロイドに襟首をつかまれガクガクと揺さぶられた。皇族に対するそれは本来ならば銃殺どころの騒ぎではない行いだがシュナイゼル本人が酷く楽しそうに高らかと笑い声を上げているため周りの警備兵も文官も見てみぬ振りを決め込む。というか係わりたくない。という空気が漂っている。その選択は正しい。
しかし周りの空気を気にしない人間の筆頭たる二人はしばらくそれを続けた後、疲れたロイドが手を離すことで動きを止めた。するりとシュナイゼルの襟元から指を離したロイドはそのまま乗り上げていた執務机に突っ伏すように蹲る。

「僕があのランスロットをどれだけ大事にしていたか知ってるくせに!鬼!悪魔!仮にもう一度つくったとしてもあんな良いパーツまた表れるか分からないのに~…」
「まあ大丈夫だろう、人間めぐりあわせと言うものがあるよ、ロイド」

何もかも運しだいだ、と快活に笑って見せればこれ以上言っても無駄と言うことをようやく思い出したロイドが半泣きの表情で諦めのため息を吐いた。それに「なんだもう終わりか」と不満そうにシュナイゼルが呟けば、弾かれたように上体を起こしロイドが何か思い出したような声を上げた。パチっとスイッチが入ったかのようにその一瞬で悲壮にくれた色をどこかへやり、何時もの斜め上を行くテンションを取り戻したような身振り手振りで話し始める。

「そうだそうだ!廻り会わせで思い出しましたけど、いいもの見つけたんですよおー!!」
「いいもの?」
「はい!絶対喜ぶと思いますよお!殿下も、総督殿も!」
「コーネリアも?それは興味があるな。おしえ…」
「て欲しかったらもう一つランスロット作る予算。今すぐ判子」

いい意味でも悪い意味でも自分のことを良く知るロイドが喜ぶと断言するそれに興味を示せばその言葉を断ち切るように最後だけ早口できっぱりと交換条件を告げられた。それに思わず苦い顔になる。シュナイゼルは相手を翻弄するのはいいがこっちが翻弄されるのは大嫌いなのだ。ちょっとむかつくんですけど。美麗さはそのままに不満そうな顔をしたシュナイゼルにようやくロイドが満足げな顔を見せた。腹立たしい。

 

 

二人は仲良し
ロイドの言う良いもの、はルルーシュでした。

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